古事記

前回「超訳古事記【1】意外に知ってそうで知らない日本神話の世界~日本創世とイザナキとイザナミの物語~」で日本の始まりとある神様夫婦の話をしました。
今度は、古事記でもかなり盛り上がる伝説ヤマタノオロチの話です。

※解釈間違っていたらすみません。


さて、父であるイザナギを怒らせ追放されたスサノオノミコトですが、母であるイザナミに会いたいので、天(高天原)を任されている姉アマテラスオオミカミに会ってから母のいる黄泉の国に行こうと考えます。


で、アマテラスオオミカミ(姉)に会いに高天原へ向かうのですが、突然の嵐!
スサノオノミコト(弟)が何か動くと国が騒がしくなってしまう。

あまりに大嵐で姉は、

「父を怒らせたし、弟は悪い心を持っている!そうに違いないわ!しかも私の治める“天”を狙っているかも?!」

と慌て驚きます。

困った姉は、よし!迎え撃つ!!
と、なぜか1500本の矢を用意し、勾玉、鞆(とも)を持ち、髪を整え、まるで男のような出で立ちで弓を持ち、弟を待ち構えました。

姉「あんた何しに来たのよ!!」
弟「いや、悪いことしに来たわけじゃないよ、ねーさん・・・(何コレ怖い!)」
姉「じゃ、何なの?」
弟「おとーさんにおかーさんに会いたい!って言ってもダメだったからねーさんに相談して黄泉の国におかーさんに会いに行く報告しよっかなって・・・」
姉「おまえが良い子になったなんて信じれない!」
弟「・・・・・。」
姉「なんか態度で証明してみなさいよ!」
弟「じゃ、神様たちにもう悪いことしないって約束して、女の子産んで証明します・・・」

で、スサノオノミコト(弟)は神様達に約束を誓いに向い、でもまだ信じれない姉アマテラスオオミカミは、弟の持っていた剣を取り上げ清めてから捨てました。

剣を捨てるときに生まれた神様5人(五柱):タキリベミノミコト、奥津島比売命、市寸島比売命、多岐都比売命、サヨリビメ

更に弟は姉にお願いして身の回りのものを一緒に清めてもらいます。
実は弟思いな姉。

清めてる時に生まれた神様5人(五柱):正勝吾勝勝速日天忍穂耳命、天菩卑命、天津日子根命、活津日子根命、クマノクスビノミコト

で、この一連の騒ぎで生まれた神様を姉弟で分けました。
この時、弟であるスサノオノミコトが産んだ子ですが、宣言通り女の子で三姉妹が含まれています。

すると、バカなのかスサノオノミコト(弟)は、なぜか俺の勝ち!などと思ってしまい、

「俺、ちゃんと女の子産んだし!もうこれで何してもいいよね!」

とあろうことか暴力を働き、大暴れし、う○こまで撒き散らします。
全然反省なしですね。

そして、弟の暴力が止まらない日々が続いたある日、姉のところで神様の着物を織ってた機織りの娘を死なせてしまうのです。

姉「なんてことを・・・」

ショックを受けて、もう弟が信じられない姉アマテラスオオミカミは、天の岩屋戸と呼ばれる洞窟に閉じこもってしまいました。
そのせいで、高天原含めどんどん真っ暗になってしまい光のない夜が続いたのです。


災いもどんどん起こり、困った神々は、集まってどうしたらアマテラスオオミカミが岩戸から出てくるかを相談していろいろな方法を試しました。

  • 不死鳥を鳴かせてみる
  • 鏡を作る
  • 勾玉を500個使って玉の緒の飾りを作る
  • 占いに頼る

その占いに従い神様集めてみんなで姉を岩戸から出す作戦開始!
その際中、1人の女神が踊りだしどんどん狂ったようにちょっと恥ずかしいことをしだしたので、見ていた神様たちはそれを見てたまらず吹き出し大笑いしました。

その笑い声が気になった姉アマテラスオオミカミは、ちょっとだけ岩戸を開けてみました。

姉「私こんなに落ち込んでるのになんでみんなそんな笑ってんの??」
神々「いや、素敵な神は貴方以外にもいるし今みんなすごく楽しいんだよ!」

そして、アマテラスオオミカミ(姉)が動揺している間に、むりやり岩戸から引っ張り出し、長かった夜はやっと光を得たのです。

天岩戸神話

当然、この一連の騒ぎの元である弟スサノオノミコトは神々の怒りにあい、罰を与え高天原を追放しました。
マジで弟DQNすぎます。

追放されたスサノオノミコトは、出雲へ行きました。

すると、老夫婦が小さい娘を抱きながら号泣していました。

ス「何で泣いてるんだい?」
爺「毎年ヤマタノオロチが来て娘を食べるんです。またあいつがやってくる・・・泣」
ス「ヤマタノオロチって?」
爺「真っ赤な頭と尻尾が8つづつある怪物です・・・泣」
ス「その娘を嫁にくれ」
爺「はいどうぞ」

娘を嫁にしたスサノオノミコトは、娘を櫛(くし)に変え、髪に刺し老夫婦にこう命じました。

ス「あなたの家にかなり強い酒を用意してくれ」

そして、とうとう怪物ヤマタノオロチがやって来ました。
ヤマタノオロチは、お酒好きで、すぐに家に用意された酒を飲み干し酔いつぶれました。

ヤマタノオロチ

しめたっ!と思ったスサノオノミコトは、剣でヤマタノオロチを切り刻みました。
すると、ヤマタノオロチのお腹から立派な刀がでてきました。
何を隠そうこの刀、後に有名になるあの“草薙の剣”です。

こうして、英雄になったスサノオノミコトは、この出雲が好きになりここに住むことになりました。

因幡の白兎の話へつづく・・・