神秘

6月19日に残念なニュースが発表されました。
それは今年3月にあったハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究者グループによる、南極に設置したBICEP2望遠鏡を用いて宇宙マイクロ波背景放射の偏光を観測し、解析結果から「原始の宇宙を渡ってきた重力波の直接的イメージを初めて得た」という発表が間違いだった可能性がある、というニュースです。


実は、この「重力波」ですが、“存在する”という事は既に、1974年にPSR B1913+16という連星パルサーを発見したマサチューセッツ大学アマースト校の物理学者ラッセル・ハルスとジョゼフ・テイラーによってわかっており、1993年のノーベル物理学賞を受賞しています。

“存在する”ことはわかっていながら、まだ直接この「重力波」を直接“観測”はできていなくて、3月のニュースはその直接“観測”して“検出”できたのではないか?!と大ニュースになっていました。

なぜこうも騒がれるかと言うと、この「重力波」が宇宙創世の「インフレーション理論」の“証拠”になるからです。
もし本当であれば、「インフレーション理論」の生みの親の一人と言われる日本の物理学者である佐藤勝彦氏のノーベル賞受賞も期待されていただけに残念なのです。

インフレーション期を経た宇宙膨張の概念図
インフレーション期を経た宇宙膨張の概念図 画像元:wiki

インフレーション理論とは、宇宙が生まれたビックバン以前に“インフレーション”という急膨張する現象があってそこから宇宙が生まれた!というもので、今現在この理論は正しいだろうと言われています。

ではなぜ、“重力波の観測”がその証拠になるのか?
それは、重力波の特徴にあります。

重力波は、宇宙誕生の瞬間から1兆分の1兆分の1兆分の1秒に発生したというインフレーション時に発生したと言われているのですが、すごく弱いエネルギーであり、あらゆるものを貫通して宇宙全体を飛び交っていると言われています。
他のものに影響を受けることがないので一度発生すれば、衰退することなく現在も存在している、つまりこの重力波の観測ができれば、生まれた瞬間の“宇宙のはじまり”=“インフレーション”を証明できるのです。

間違いの可能性が指摘されましたが、近い未来必ず重力波は検出されるはずです。
東京・三鷹と、岐阜県で、日本独自にずっと前からこの重力波の検出が試みられています。
ぜひ、重力波検出!!というニュースが次は日本から出ることを祈りたいと思います。