おはじき古い家に住み着き、富をもたらす神や精霊的な存在と言われる「座敷わらし」。

何と、座敷わらしが「出る」という旅館がある。
座敷わらしが「出る」と言われる部屋に宿泊するとご利益があるのだとか・・・。

 
座敷わらしは、主に岩手県に伝わる精霊のような家に住み着き、幸運をもたらす神のようなものだと言われています。
見た目は子供のようで、少しいたずら好きな神様ですが、伝承によると、

座敷わらしを見た者には幸運が訪れる

という、非常にご利益のある、できればすぐにでも住み着いてもらいたい神様です。

そんな座敷童がいる旅館があるらしいのです。

岩手県盛岡市にある「菅原別館」という旅館。
この旅館にある一室には昔から座敷わらしがよく出るらしく、その部屋は、「出世の間」と呼ばれていて、過去多くの人が出会ったり、不思議な体験をしたらしいのです。
「出世の間」と呼ばれるようになった由縁も、何故かそこに泊まった人の多くが仕事で出世するからだとか。

是非泊まってみたい!

この旅館の座敷わらしの由来はふたつあるらしく、

ひとつ目は、大女将の実家に由来するお話です。
大女将の実家は、江戸時代より三百数十年にわたり旅館(本陣)を営む一族でした。
代々この家より出た者は、皆東北各地にて旅館を創め、そして大女将もまたそれに倣い、この盛岡の地にて旅館を営んでまいりました。
(現在では、当館が一族最後の旅館となりました。)
さて、大女将の実家には家の中に代々火の神様が村の鎮守として祀られていました。
この火の神様は座敷わらしでもあります。
座敷わらしは火事の前触れを教えるといい、またこの炎を防ぐ力があるとされ、江戸時代の大火事で村の大半が消失してしまった時も、実家は炎に囲まれたにもかかわらず、火の神様(座敷わらし)のおかげで火事を免れる事ができたそうです。
この座敷わらしが大女将の嫁入り当時についてきて、宿泊しているお客様の前に時折現れるようになったのです。


二つ目は、遠野物語で知られる佐々木喜善と柳田国男です。
明治から大正時代の話になりますが、当家の先先先代である小笠原謙吉は、柳田国男氏と佐々木喜善氏の両者と交流を深めておりました。
この時に小笠原謙吉が祖母のユミから聞いた昔話を伝え、これが岩手県紫波郡昔話集として刊行されました。
岩手県紫波郡昔話集は、佐々木喜善編と柳田国男編の2種類が刊行されていますが、どちらも小笠原謙吉から聞いた話を編集したものです。
 柳田国男は、佐々木喜善やその協力者と共に物語集を整理して遠野物語を出版いたしました。
遠野物語には小笠原謙吉の話が影響しているのです。

引用元:菅原別館ホームページ

由緒正しい?座敷わらしのようです。
是非泊まって座敷わらしに遭遇したいものです。