1950年頃、世界中で話題になったアフリカ学協会ジャーナル誌に掲載された、マルセル・グリオールとジェルマン・ディータレンの共作「スーダン原住民の伝承によるシリウス星系」というドゴン族の神話について改めてまとめてみます。
結論から言うと、このドゴン族の神話は神話ではないのではないか?と言われています。
その経緯などを紹介。
まず、マルセル・グリオールは、長年ドゴン族の調査をしていました。
彼は長年ドゴン族に関わって、彼らの信頼を得ることができ、ドゴン族の長老からドゴン族に伝わると言う神話を聞き出すことに成功します。
その内容は、
夜空に1番明るく輝く母なる星(シギ・トロ)、これは、シリウスの主星であるシリウスAの事。
夜空に1番明るく輝く母なる星(シギ・トロ)は、白く、金属から成る重い星で楕円形の軌道を描く星を持ち、それは、ポ・トロと言い、ポ・トロはの50年かけて母なる星の周りを回っており、この星こそ全ての中心である。
夜空に1番明るく輝く母なる星(シギ・トロ)、これは、シリウスの主星であるシリウスAの事。
ポ・トロと呼ばれる方は、白色矮星の金属でできたシリウスAの伴星であるシリウスBのことだと思われる。
シリウスBについては、1862年1月31日にアメリカの望遠鏡製作者アルヴァン・グラハム・クラークが発見した。
他にもドゴン族の言い伝えでは、
- 地球は太陽の周りを回っている
- 土星にはリングがある
- 木星は4つの衛星を持っている
- 月はとても乾燥している
など、木星の衛星は正確には16個あるがここからも高度な天文知識を持っていることがわかる。
天文だけではなく、医学的な知識もあり
- 血液が体内を循環している
- 白血球と赤血球の違い
などこちらも驚くほどの知識を持っていたのである。
彼らの神話は宇宙の創世にもわたり、
宇宙の創造主であるアンマが、ト・ポロ(シリウス)でノンモ(シリウス星人?)を作り、更にそのノンモ(シリウス星人?)の胎盤から作ったのが我々地球人である
マヤなど高度な天文知識をもった古代文明は知られていたが、現存する民族の言い伝えでここまで高度な天文知識を継承しているのは驚きである!と世界中がこのドゴン族に注目した。
だが、その後の調査でこういった結論にたどり着いたのである。
マルセル・グリオールがドゴン族と関わる以前、1927年にイギリス人物理学者エディントンの著書で、シリウスBについて書かれた「物質界の性質(THE NATURE OF THE PHYSICAL WORLD)」 がベストセラーになり、それを読んだヨーロッパの宣教師がドゴン族にこの話をし、それが何故かドゴン族の神話とすり替わり、マルセル・グリオールに代々受け継がれた神聖な神話として伝わったというもの。
「あの1番輝いてる星って何~?」「ああ、あれはシリウスと言ってね・・・」
といった具合に。
ドゴン族はいくつかのグループにわかれているが、事実この神話を知っていたのは、神話を語ったグループのドゴン族の一部のみ。
外界との関わりがない彼らには、外部からの訪問者の話が新鮮で、それを口頭で話すうちに神話となり変わっていった可能性が高い、という結論である。
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